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?V 特別講演(1)

 

世界のオンブズマンの動向と行政相談委員

 

ユージン・ビガノフスキー

(国際オンブズマン協会事務局長)

(南オーストラリア州オンブズマン)

 

[オーストラリアにおけるオンブズマンの仕組み]

寄せられる苦情は、個人の場合もあれば企業の場合もあり、議会の議員である場合あるいは特別な専門家である場合もある。また、オンブズマン自身がそうした申し立てをする場合もある。

その申し立てが扱うに足りるものになりそうだということになったら、暫定的・予備的な調査がなされるが、重要なことは、このレベルにおける情報は自主的(voluntary)な形で得られるものであるということである。暫定的なものから完壁な包括的な調査に進む場合がある。前の段階では、自ら申し立てる情報の提供であるが、この場合は情報の提示を求めるということになる。それは、申立人その人からの情報、証人となる人たちからの情報あるいは政府の機関・部局からの情報である。

調査の結果、現実にその内容があるということになると、概要報告書が作成される。報告書の内容は、例えば、何らかの義務違反があった、あるいは誤った行為があったということに対する証拠を包括するようなものであって、場合によっては、それが規制をかけるような手続きに進んでいく場合がある。その報告に対しては当該官庁は公式の回答をしなければならないが、回答が適切なものでない場合には、特別な報告書が作成され、立法府に提出される。そうした場合、オンブズマンはこうした全ての事項をパブリック・ドメイン(public domain)の方に提示することになる場合もあるわけで、マスメディアを通じて、あるいはオンブズマンの年間報告の中に記載するという形をとる。

世界中のほとんど全てのオンブズマンが、非常に単純な構造ではあるが、こうした形で仕事を行っている。今われわれは、このアクセスを改善する方法がないかどうかということを検討している。この段階における当該官庁・機関に対する影響力とか、持つ権威の改善ができないかどうか、また、全体として世界のオンブズマンに新しい機能が追加的に付与されうる可能性がないかどうかといったことを考えている。その新しい機能の中には、非常に重要なプロセスであるが、仲介の機能が入っている。また、国々によってよく使われている管轄権の仲介ということがある。

 

[世界のオンブズマンの動向]

よきオンブズマンシップ(good ombudsmanship)が一体いかなるものであるのかとい

 

 

 

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